【5品種】お米を買うときの品種の選び方。

  • 2020年7月25日
  • 2021年2月21日
  • お米
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「お米を買うときにどの品種を選んだら良いのかわからない。」
という疑問にお答えします。

お米の品種は非常に数が多いため、日本のお米の作付上位5種について、特徴をまとめてみました。

作付割合上位5種は以下です。

 

お米の品種作付割合(上位5種)

 

1位 コシヒカリ(33.9%)
2位 ひとめぼれ(9.4%)
3位 ヒノヒカリ(8.4%)
4位 あきたこまち(6.7%)
5位 ななつぼし(3.4%)

 

(公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構 令和元年産 水稲の品種別作付動向)

どれも一度は聞いたことある品種ではないでしょうか。

 

 

それぞれの品種の特徴

お米

 

それぞれの味や触感の違いはどうでしょうか。
それぞれに特徴があり、料理との相性も異なります。

コシヒカリ

コシヒカリはもっちり、柔らかい食感で強い旨みと粘りがあります。僕もコシヒカリを作っている農家で毎日コシヒカリを食べて育ったので、一番好きな品種です。

肉料理との相性→◎
ひとめぼれ

寒さに強い品種で、ややもっちりとした食感があり、ほどよい粘りと豊かな甘味が特徴で、炊き上がりは柔らかくツヤがありあます。もっちり柔らかく甘味が特徴のお米は肉料理だけじゃなく、煮物や野菜炒めとか濃い味の料理と相性バツグンです。

コシヒカリ同様に肉料理と相性→◎
ヒノヒカリ

コシヒカリと黄金晴(こがねばれ)を交配させて誕生した言わばコシヒカリの子供です。味はコシヒカリと似ていますがコシヒカリよりもやや硬めな印象があります。コシヒカリが好きだけど少し硬めな食感が良いという人にはおすすめです。コシヒカリよりも色々なジャンルの料理に合いますが、やはり肉料理との相性が良いです。

 

あきたこまち

他の品種と比べ、「甘味・粘り・食感」のバランスが良いです。ジャンルを問わずどんな料理にも合うので、自分に合うお米が分からない人やお米選びに迷っている人は、まずは「あきたこまち」を選んでみてください。

 

ななつぼし

粘りは控えめであっさりとした印象。炊き上がりはツヤとコシがあります。ごはん粒がしっかりしているため、カレー、チャーハン、親子丼などとの相性が良いです。

 

(参考までに)・・・

その他、一度は味わってほしい、味や食感に特徴がある品種です。

ゆめぴりか、ミルキークイーン

数ある品種のなかでも一番もっちりと粘りが強い品種です。特にもっちりとした食感が好きという人はミルキークイーンがおすすめです。コシヒカリなどと同様に肉料理と合わせてみてください。

ササニシキ

粘りが少なく、あっさりとやわらかい食感が特徴です。ごはんが冷めても硬くなりにくく、美味しさを保つことができるので、和食など魚料理と非常に相性が良いです。特にお寿司との相性は抜群で、寿司酢を入れてもベタつかず、口にした時のシャリのばらけ具合が良いことからシャリによく使われています。以前はコシヒカリと2強と言われるほどシェアを伸ばした品種ですが、寒さに弱く平成5年の東北地方の冷害をきっかけに生産量が大幅に減少しました。それにも関わらずお寿司屋さんなどからの根強い人気はいまだ健在です。

 

その他の品種について

 

お米の品種はどれだけ数があるか知っていますか?

ほどんどの人が多くても先ほどの5~8種類ぐらいだと思います。実は、お米の品種はとても数が多く、800種以上もあります。

 

米の食味ランキングで3年連続特Aの品種

稲穂

 

日本は縦長の国で、北は北海道から南は沖縄まで気候の違いからそれぞれの地域に適した数々の品種が作られてきました。

品種約800種類でもち米含めると約1000種類にもなります。

コシヒカリでも産地が異なる場合は別品種となります。

 

農水省令和元年産産地品種銘柄一覧

 

主な品種として「米の食味ランキング」で3年連続特A平成29年度~令和元年度)を獲得しているものには次の品種があります。

 

  • あきたこまち
  • おきほなみ
  • きぬむすめ
  • コシヒカリ
  • さがひより
  • つや姫
  • とちぎの星
  • ななつぼし
  • にこまる
  • ひとめぼれ
  • ゆめぴりか
  • 晴天の霹靂
  • 夢しずく

 

(特定の地域で生産されたものに限ります。産地まで知りたい人は以下を確認ください。)

 

(一般財団法人 日本穀物検定協会 元年産米の食味ランキング)

 

お米の起源

昔の田んぼ

 

これだけ沢山の品種があるお米ですが、もともと稲は日本には存在しなかった熱帯植物で、そのルーツは中国と言われています。起源は諸説ありますが、紀元前2000年頃に中国南部の山岳地帯で生まれたとされています。そこから、北の方に広がっていた稲がジャポニカ米(日本のお米)となり、インドや東南アジアに広がった稲がインディカ米、東南アジアの熱帯高地に広がった稲がジャバニカ米になりました。

日本には、縄文時代終期に九州地方に伝わったと言われています。この頃のお米は、私たちが食べている白米でなく、赤い色をした赤米だったそうです。ちなみに、白米が主流になったのは江戸時代中期頃からです。

 

世界のお米

ジャポニカ種

日本のお米はこのジャポニカ種です。短く丸みがあり、寒さに強く、粘りとつやに特徴ありです。産地は日本、中国北東部、カリフォルニア州などの温帯気候の地域で作られています。

 

インデイカ種

いわゆる「タイ米」と言われるお米がこのインディカ種です。世界の米生産量の80%以上を占める世界で最も多く作られているお米です。産地は主に中国南部、インド、タイ、ベトナム、アメリカなどの地域で作られています。

ジャポニカ米より細く長い形でパサパサした食感が特徴

 

ジャバニカ種

ジャポニカ種とインディカ種の中間ぐらい大きさで幅が広く大粒。味はあっさり粘りがあります。世界のお米のほとんどがインディカ種(約8割)とジャポニカ種(約2割)のため、生産量は非常に少ないです。

産地はインドネシア、アジアの熱帯地域や中南米などの他に、イタリアやスペインでも栽培されています。

リゾットやパエリアと相性→◎

 

品種の選び方

これだけの品種の中から、自分に合ったお米を探すのは本当に大変です。米農家に生まれ育ったは私としては食べ慣れた品種が一番おいしいかなって思います。特に食感がもっちり粘りのあるお米が好きなのでやっぱり「コシヒカリ」ってなってしまいますね。作付1位のコシヒカリは全国各地で生産されているので、地域によって様々な味の違いを楽しめるのが一番の魅力です。

仁田米コシヒカリ「マキ」

ちなみに、最近食べたお米で、そのおいしさにびっくりしたのが島根県仁多郡出雲町横田、吾妻山の麓の馬木地区で生産された仁多米コシヒカリの「マキ」です。

この地区は標高が500m前後と高く昼夜の寒暖差が大きいことから仁多米の中でも特においしいお米ができる産地です。他のコシヒカリと比べてもとても甘味を感じることができます。価格は高めですが、1度は食べてみる価値ありなので是非味わってみてください。

話は戻りますが、食感や味の好みは人それぞれなので、自分の口に合った品種を選ぶことをおすすめします。お米は料理によっても相性が大きく変わるので、自分の好みや料理の献立に合わせて品種を変えてみてはいかがでしょうか?

お米は生鮮食品ですから、一番おいしい状態で味わうためには一度に大量のお米を買わず、2週間~1月で食べきれる量にして毎回違う品種を選んで試してることが自分に合ったおいしいお米探す一番の近道だと思います。

是非試してみてください。

 

 

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